遺言の読み方|遺言の読み方と遺言の持つ二つの意味と違い

今回も法律的な遺言(いごん)と、それ以外の遺言(ゆいごん)という便宜上の分け方に沿って、見ていきます。

 

以前お知らせしました通り、今回は遺産相続における両者の違いのお話です。

 

その前に……。

 

遺言と言われて、皆さんはどのようなものを思い浮かべますか?

 

遺言書であれば、書面・文書であることはすぐにイメージいただけると思いますが、単に遺言と言う場合はどうでしょうか?

 

中には遺言というその文字から、言葉で遺すものを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。

実際に、言い遺された言葉を一般に遺言「ゆいごん」と呼ぶケースもございますので……。

 

また、昔のドラマなどで、臨終の床に家族を集めて、遺産や跡継ぎのことについて言い遺すシーンもございましたので、このような印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、これは法律的な遺言ではありません。

 

ですから、このような遺言(ゆいごん)による遺産相続などの希望につきましましては、遺言としての法的効力はございません。

 

もちろん、危急時遺言として、例えば、死亡危急者遺言のように民法に定める方式に従い作成されたような場合は別です。

 

しかし、原則と致しまして、家族等に言葉で言い遺すだけでは、法律的な遺言とは認められません(※)。

 

このように、一般に広い意味で遺言(ゆいごん)と呼ばれるものの中には、法律的効力がないものも含まれます。

 

当然それらには、要式行為としての遺言(いごん)に認められている法的効力である相続分や遺産分割方法の指定などの効力はございません。

 

ですから、遺産相続などに関する希望がある場合は、キチンとした遺言(いごん)を作成されることをオススメします。

 

このように、単に「ゆいごん」と言った場合、どちらの意味なのかが分かりにくく、誤解を生じてしまう可能性もございますので、誤った情報をつかまないためにも注意が必要です。

 

ちなみに、法律的に有効な遺言の中にも、口述したものを書面化するタイプもあれば、自筆証書遺言の様に、全文自筆(自書)を要件とするものもございます。

 

一言に遺言と言いましても様々な意味や種類があるのですね。

 

※死因贈与契約が認められるケースにつきましては、主旨からずれてしまいますので、今回は触れませんが、いずれ機会がございましたら書きたいと思います。

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